はしくれエンジニアもどきのメモ

情報系技術・哲学・デザインなどの勉強メモ・備忘録です。

Windows にパッケージ管理できるTeX/LaTeX環境を作る

Windows にパッケージ管理できるTeX/LaTeX環境を作る

TeX環境を作る必要があったので、パッケージ管理できるTeX/LaTeX がないか調べてみたところ、TeX Live というディストリビューションがあったのでメモ。

追記 :日本語ドキュメントをコンパイルするのにパッケージが足りなかったので追加。

環境

TeX Live のインストール

Chocolateyパッケージにはなさそうなので、 以下のリンクからインストーラーをDL する。

TexLive インストール

  1. インストーラーは管理者権限で実行する。

    「Simple Install」 は、4[GB]くらい必要になるので、 今回は「Custom Install」を選択して「Next」。

    インストールタイプを選択
  2. 「Install」を選択すると、「TeX Live 2015」のファイルの展開が始まる。

    「Install」を選択
  3. 展開が終わると、「TeX Live 2015 導入プログラム」が起動する。 問題なければ「次へ→」を選択。

    TeX Live 2015 導入プログラム
  4. 導入先フォルダを指定する。 フォルダ名に、バージョンの年(2015)を入れておく。

    導入先フォルダを指定
  5. カスタムインストールなので、 スキームを選択できる。デフォでは「scheme-full」になっている。 「選択したスキーム」の「変更」から変更できる。

    スキームの選択1

    「完全スキーム」は4[GB]と多いので、 今回は「基本スキーム」にした。基本スキームは288[MB]で済む。 選択したら「OK」。

    スキームの選択2

    追記: 「基本スキーム」のみでは、日本語ドキュメントをコンパイルするのに、パッケージが足りない。 なので、コレクションの選択でパッケージを追加する。

    • 不可欠なプログラムとファイル

    • 推奨されるフォント

    • 画像・フォントユーティリティ

    • 推奨汎用パッケージ

    • HTML/SGML/XMLサポート

    • 日中韓(base)

    • 英語・米語

    • 日本語

    • LaTeX基本パッケージ

    • LaTeX推奨パッケージ

    • 数学パッケージ

    • MetaPostおよびMetafontパッケージ

    • 画像と図表

    • Plain TeXパッケージ

    • Windows限定サポートプログラム

    • XeTeXとパッケージ

    コレクションの選択

    TeX Liveの導入」を選択するとインストールが始まる。

  6. Webから落としてくるので時間がかかる。 インストールが完了したら「終了」を選択。

    インストール中

tlmgrコマンド

TeX Live」がインストールできるとtlmgrコマンドが使えるようになる。 コマンドの詳細は、以下のページにまとまってある。

tlmgr command

バージョンの確認

--versionオプションで確認。


> tlmgr --version

tlmgr revision 39298 (2016-01-07 03:44:29 +0100)
tlmgr using installation: C:/texlive/2015
TeX Live (http://tug.org/texlive) version 2015

インストール済みパッケージの確認

アクションinfo、オプション --only-installedでインストール済みパッケージを見れる。


tlmgr info --only-installed

パッケージのインストール

アクションinstallでインストールできる。


tlmgr install [パッケージorコレクション名]

インストーラーでパッケージが足りない場合は、以下のコレクション・パッケージを入れておくといいかもしれない。


tlmgr install collection-langjapanese
tlmgr install collection-fontsrecommended
tlmgr install collection-latexrecommended
tlmgr install collection-genericrecommended tlmgr install collection-fontsextra
tlmgr install collection-luatex
tlmgr install collection-latexextra #容量を使うので注意
tlmgr install needspace
tlmgr install newunicodechar

パッケージの更新

tlmgr 自身のアップデート。


tlmgr update --self

パッケージの更新。


tlmgr update [パッケージ名]

すべてのパッケージを更新。


tlmgr update --all

パッケージの削除


tlmgr remove [パッケージ名]

TeX Live のアンインストール

コマンドでTeX Live全体をアンインストールできる。


tlmgr uninstall

.texファイルのコンパイル

日本語ドキュメントのコンパイルにはplatex が使える。


platex [file_name].tex # .dviファイル出力

# pdfファイルを出力
dvipdfmx [file_name].dvi #.pdfを出力

最近だと、Lualatex を使うのもよさげ。 Lualatex では文字コードutf-8 のみ扱える。最近の文字コードを考慮すると相性がいいと思われる。また、コンパイルすると、pdfが出力される


tlmgr install collection-luatex # 無ければinstallしておく

lualatex [file_name].tex # .pdfファイル出力